京・つれづれ 松本蒼平写真展-1
投稿日時 2006-11-30 19:05:42 | トピック: イベント
| 開催日:2006-11-1〜30 10:00〜18:00 月曜休廊
松本蒼平写真展 「京・つれづれ」に寄せて 酒谷佳子 私の父、松本蒼平が夫の仕事先である集酉楽で、八十歳を記念し て写真展を開くことになりました。父が写真を撮り始めたのは昭和 30年代の初め頃、知人から譲り受けたメグロという大きなオート バイに乗り、ライカを持って、ほとんど自動車も走っていない京都 をあちこち写して回っていたそうです。 私が高校生の頃、真冬に撮影に行く父についていったことがあり ます。まだ真っ暗なうちに、暖房のない車にオーバーを着込んで乗 り、寝ぼけ眼で着いたのが滋賀県堅田の浮御堂。白々と明けてくる 日の出を待って、なかなかシャッターを切らない父に、私は寒さで 震えながら、早く終わらないかなあと待っていたものです。 写真には夜明けや日没の光の具合が一番美しいと、父はそれから も琵琶湖や余呉湖にしばしば撮影に出かけていきました。水にうつ ろう波や光、雪景色などの写真を集め、万葉集ゆかりの地をめぐっ た「近江路の万葉展」を開催したのが25年前。それから趣味のヨ ットをハワイ沖で写した「ケンウッドカップ・ヨットレース」など の写真展などを経て、現在は「ファインド・アイ」という、京都で 写真を趣味にしている各界の方たちとの会に結成時から参加し、年 に一度文化博物館で展覧会を開いています。 年齢と共に重いカメラをかついで歩き回ることが億劫になり、今 回の写真展は小型のカメラで京都の町を散策し、撮影したものです。 80年暮らした父にも私たちにもなじみの深い場所ばかりですが、 ただの観光写真では物足りないと、神社仏閣の光と影の美しさを捕 えた写真を多く選びました。父が撮影に出かけている間、俳句をた しなんでいた母も、写真展に合わせて2冊目の句集を発行し、会場 に展示しております。紅葉の美しい季節、散策のついでにもう一つ の京都にもどうぞお立ち寄り下さい。
|
|